俺にしとけなんて言えない

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 現れた彼女は、綺麗に身なりを整え、念入りにお化粧を施していた。道ゆく男が振り返る品の良い美人。  けれど、徐々に近づいてくるにつれて、その髪は乱れ、アイシャドウはのびて、口紅の色もすっかり褪せてしまっているのが分かって、俺はいたたまれなくなった。
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