幼なじみ

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 スマートフォンの通知の音で、僕は、目を覚ます。メールの送り主は、幼稚園の頃からの友人、¨渡辺 望¨で、メールの内容は、今日の夕食についてだった。 『おはよ、今起きただろ?(笑)あ、今日ラーメン食べに行きたいんだけどいい??』 (あ…そっか……今日は金曜日だった……。)  金曜日は、渡辺と夕食を食べるのが、僕らの日課だ。そう思いつつ…渡辺に返信する。 『うーん…いいよ。じゃ、店は、望が決めといて。仕事頑張れ!』 『ん、わかったよ。祐希も仕事頑張れよ?来週〆切だろ?』 (あ、〆切か…忘れてた…)  僕は、¨アカヤ¨と言うペンネームで、小説家をやって居る。初めは¨祐希¨と言うペンネームで、しかも、趣味程度で書いていたのだが……いつの間にか有名に成ってしまった。  書斎を見て、ため息をついた瞬間に、また、スマートフォンが鳴った。次は、望じゃなくて、担当者からの電話だった。 「はい、もしもし?」 『担当者の生田です。アカヤ先生?小説進んでますか?』 「あ、うん、おかげ様で順調だよ。」 『そうですか。では、いつもどうり、書けたらFAXお願いしますね。』 「うん、わかった。」 『では、失礼します。』
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