第1章

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「あ、そう言えばB君、この教室の噂って知ってますか?」 「…噂?」 「はい、この教室に出る幽霊の話です。」 「…いえ、聞いたことも無いです。教えてもらってもいいですか?」 「いいですよ。えーとですね…」 …この教室で一人の女子学生が首を吊って自殺した。自殺の理由は片想いしていた男子に振られたためと言われている。 しかし、死んでもなお未練があるのか、好きだった男子に似た学生を見つけると声を掛けてきて、『あの時』と同じように告白をしてくるという。 「あの、もし断ったらどうなるんですか?」 「…ふふっ…さぁ、どうなるんでしょうね?」 「…え?」 「あ、もうこんな時間!そろそろ帰りましょう。今日はとっても楽しかったです。…またお話ししてくれますか?」 「え?あ、はい、またいつか…」 「約束ですよ!」 笑顔でそう言い走り去っていく少女。 「…うちのクラスあんな子いたっけ?…まぁ、いいか。」
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