2/8
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
僕は動かなくなった まだ幼い妹を前に、ただただ、泣きながら後悔に押し潰されていた。 「僕のせいだ!ごめん!ごめんね遥!ごめん…」 もっと早くに ちゃんと遥を公園に迎えに行っていれば! お父さんは4年前に事故で死んだ。 遥はまだ赤ちゃんの時だった。 働かなければならなくなったお母さんに遥の事を頼まれていた。 僕は学校から帰る途中で、家の近くの公園でいつも遊ぶ遥を迎えに寄り、一緒に帰るのが日課になっていた。 この日、友達にサッカーに誘われ、ほんのちょっとだけのつもりが、気が付いたら辺りはすっかり陽が暮れてしまっていた。 急いで公園に走ったが、遥の姿は無く… それから、数時間後、捜索していた警察に何者かに殺害されてしまった遥が見つけられた。 変質者の仕業だった。 陽も暮れ、誰も居なくなった公園で、僕を待っていた遥が目に留まったのだ。 「遥ぁぁっ!うぁぁぁ~ん!ごめん!遥ぁぁぁっ!」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!