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「何か言うことあるかぁ?」
闇の中で、二つの影が向かい合っている。
「ま…待ってくれ!み、見逃してくれ!!」
一つの影が土下座をする。もう一つの影は肩を震わせ笑った。
「なぁに言ってんの?言い訳は聞いてやるけどさぁ…」
影は、腰からナイフを取り出す。そして其れを、土下座している影の右手に振り下ろした。
「あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!」
「見逃してなんかやんねぇよ」
影は楽しそうに、それでいて見下したような笑顔を相手に向けた。
「で、言うことあんの?ないの?」
その影は痛みで泣いている影の髪を乱暴に掴む。
――鉄、そろそろ見回りが来る…
「まじで?もっと楽しみたかったなぁ」
「??」
髪を掴んでいる影が一人言を言う…否、相手にはそう見えた。
「おっさん、残念。タイムオーバーだってさ。バイバイ」
影は立ち上がり、腰のホルターから銃を、そして、新しくナイフを取り出した。
「ひっ!?」
影は刺さったナイフのせいで逃げることが出来ず、小さな悲鳴を上げる。
「どっちがいい?どっちも痛みはねぇけど…。俺個人の意見ではぁ此方にしてほしいんだけど」
影は銃を散らつかせる。
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