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とりあえず、ミリアムは優姫に今日一日は絶対安静が言い渡された。とはいえ、今日は学校も休みである為、マキナが出ない限りは晃もミリアムとミュリゥと一緒に居るつもりだ。
朝食を終えて片付けをしてからミリアムとミュリゥを自分の部屋に案内して、リスティア界で戦ったゼラージスの事、この世界に戻ってきてからの事、この世界でも魔法は使えるがいくつか条件がある事をミリアムに話した。
「そうですか、シル・エヴァンが・・・晃はその件をまだ話していないのですか?」
「あぁ、今は様子見だ。シル・エヴァンの事も、ゼラージスの事も、マキナの事もな」
ミリアムは晃の話を聞いてコクリと頷いた。
「晃、私も白亜の盾に入る事は可能でしょうか?」
「そういうと思ってたから、京伽姉さんには掛け合っておくよ。後は学校だな」
「晃は学校に通っているのですか?」
「あぁ、先月編入試験を受けて一週間前から学校に通ってる。まぁ、学校の方も一緒に掛け合うつもりだけど、ミリアムの場合は試験だな」
ミリアムはリスティア界では晃と同等の学力がある為、数学と理科は全く心配は無い。英語もアルス語と似通っている部分が多い為、そこまで苦労はしないだろう。問題は国語、社会だろう。何より、今のミリアムは日本語が読めないのだから。
「先ずは日本語を覚える事だな、そうなると二年生から編入するのを目標にした方が良いだろうね。明日も休日だから、一緒に教材とミリアムとミュリゥの服を買いに行こうか。」
「はい、ですがお金は?」
「白亜の盾でマキナを討伐すれば報奨金が出るからそれで充分補えるよ。」
「そ、それは晃のお金ですよね?」
「それで悪いですとか言って遠慮するのは無しな?」
ミリアムが次に言う事は直ぐに予測出来た為、晃が先に釘を刺すと図星だったようでミリアムは押し黙った。
「俺はミリアムの恋人だぞ、こういう時は頼れ」
「っ!?」
晃の一言がトドメの一撃となりミリアムは顔を真っ赤にしながらコクリと頷いた。と言っても晃も自分で言っておきながら段々と恥ずかしくなりミリアムから視線を逸らし頬を掻いた。
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