第四章:結成と再会

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一瞬、真剣な表情を浮かべるが晃は直ぐにミリアムに笑みを見せる。 「ベリューアはリスティア界を滅ぼす事に失敗した。でもシル・エヴァンはこの世界に渡りゼラージスの野望を叶える為に動いているだろう。そして、この世界が滅びれば再びリスティア界を滅ぼしに掛かるだろう。今度はこの世界に居る人間を全て魔物に変えてね。」 人間を魔物に変えてしまう能力を持った邪魂晶は普通の人間でもSSランク級の魔物に変えてしまうだけの危険度を見せた。 だが、人間を魔物に変えるのはいくつかの条件があるようだ。その中で分かっているのは魔力が目覚めている事だ。人の姿から魔物の姿に変わるには相当の魔力を消費する。だが、邪魂晶があれば少ない魔力も増幅して膨大な魔力にしてしまう事が可能なのだ。 それによって、ゲイルサルクスのようなSSランク級の魔物を生み出す事が出来るのだろう。 「人間を魔物に変えてしまう力は戦争後にリフィアから聞きました。父親であるアドルフを魔物にされて戦ったと。それが、こっちでも現れていると聞いて驚きました。」 「あぁ、人を魔物に変える力については対処方法を確立しないと無関係な人を無差別に襲ってしまうからな、結界に閉じ込めて邪塊晶を破壊すれば一般市民に被害を出さずに対処出来るが、俺達はその人間を魔物にしている邪魂晶を破壊しなければならない。今後、苦戦は避けられないだろうな」 人間が魔物になった場合、身体の何処かに邪魂晶が埋め込まれている状態なのだが、それは個体によってバラバラで感知能力を使用して探さないといけない。もし今後、SSランク以上の魔物が現れてしまった場合、晃やミリアムでも邪魂晶を探しながら戦うのは非常に厳しいだろう。 だから、晃は人間が魔物に変化してしまった時に魔物に変化してしまった人間を迅速で助ける為の手段が必要だと考えている。 しかし、その手段を使用するのは邪魂晶を浄化出来る晃やミリアムではない、白亜の盾に所属するメンバー達にも対処できるようにしたいのだ。
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