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ある程度の構想は出来てはいる為、PCを使用して設計図を作成はしているのだが、肝心の邪塊晶を浄化する機構に行き詰っていた。
「その後ろにあるのが設計図ですか?」
「あぁ、銃型の武器にしてみたんだが、邪塊晶を浄化する為の機構が上手くいっていないんだ。」
浄化魔法を使えれば話は簡単なのだが、この武器を使うのは魔法が使えない者達だ。なので、邪魂晶を浄化する為の手段が現状見つかっていないのだ。
「白亜の盾という組織には武器等を作成や調整をする場所もしくは部署等はあるのですか?」
「どうだろうな・・・今度、聞いてみるか」
晃は作成している設計図を閉じて購入していたフラッシュメモリーに設計図を取り込んだ。
「その魔道機械は以前、見せてくれた物と同じですか?」
「あぁ、そうだよ。細かい違いはあるけどね持ち運びが出来るか出来ないかとか性能とかね」
ミリアムは以前、リスティア界に居た時に任務で奪ったノートPCについて説明をしている。
「これで人探しもしているんだ。」
「それって」
「あぁ、ヒューリ・ウェルアークだ。調べてみて色々と手がかりみたいなのは見つかったけど信憑性がな・・・」
晃が見つけたヒューリ・ウェルアークの手がかり三つだ。本の作者、白亜の盾、大学で発表された論文である。
「これが手がかりですか?」
「あぁ、先ず本の作者だが、実際にこの本を買ってきた。」
晃が取り出したのは日本語に翻訳された物と英語で記載された物の二冊だ。
「今のミリアムには読めないだろうからこの世界の文字を読めるようになったらミリアムの見解を聞きたい。内容について説明するとこの話に出てくるヒロインがセレナ先生に似ているんだよ・・・」
「セレナさんに?」
セレナ・ミスリルド、リスティア界で中立の国として存在していた中央の国にある五代貴族ミスリルド家に生まれ、現在はルフィア学園の教師をしている女性で、晃の代理として水帝の地位に就いた者である。
そして、晃が手に入れた本のタイトルからも見て取れる上に物語に出てくるヒロインが晃にはセレナの事を書いているようにしか見えないのだ。
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