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ミュリゥを説得して、ミリアムへの質問攻めから救い出したのだがミリアムから脇腹をつねられるという地味な仕返しを受ける事となった。
「もう、晃、ミュリゥの質問攻めはかなり強力なんですから、は、恥ずかしい事も言わされてしまうんですから」
「すまない。それにしてもいつもあんなに質問してくるんだな。俺にも質問はしてくるけど彼処まで追求はしてこないけどな」
当の本人は獣化した水月綺と陽華にぴったりとくっついてエフィとフィルと一緒にスヤスヤと寝息を立てて居た。
「あらあら、凄く気持ち良さそうに寝てるわね」
「リスティアでもマスター様が居ない時に昼寝をする場合は水月綺さんと陽華さんにくっついて寝ていましたね。ふかふかで気持ちいいそうです。」
フリーシアの話は晃も知っている。何よりミュリゥに教えたのは晃なのだ。元々、晃が読書をする時に水月綺を呼んで丸くなる彼女を背に読書をしていたのだ。晃がパトロンとなっていたクロワール孤児院でも水月綺と陽華は人気だった。
「さてと、私は晩御飯の買い物に行ってくるわ。フリーシアちゃんとユベルちゃん手伝ってくれるかしら?」
「はい、勿論」
「えぇ」
「ありがとう、じゃあ、晃、洗い物とか頼むわね」
「わかった」
優姫、フリーシア、ユベルを見送り、晃は使用した食器類を洗い始める。
「晃、これは?」
「あぁ、それは棚の上から二段目だ。」
食器の戻す場所が分からないミリアムに指示を出しながら片付けを終えて、ミュリゥを水月綺と陽華に任せて再び二人で晃の部屋に戻る。
「良いお母様ですね。」
「あぁ、やっぱり母さんには敵わないな。料理とか巫女属性の扱いとか」
隣に座り会話を続けているとミリアムが思い出したかのように晃をジト目で見つめ始めた。
「そうだ。晃、どうしてミュリゥは指輪を嵌める指によって意味が変わる事とか知っているのですか?」
「そりゃ、俺が教えてるし、ミュリゥは疑問に思った事を調べたりしているからなぁ、知識はかなりあるぞ好奇心旺盛だからすぐに吸収してしまうし。」
「じゃ、じゃあ、キ、キスの回数とかドレス着るのとか聞いてきたのは」
「ま、まぁ、知識として知っていたんだろう。」
横耳で聞いては居たが中々に鋭い質問内容だったので、流石の晃も答えるのには勇気が必要だった。
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