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日曜日はミリアムとミュリゥと共に服や必要な物を購入する為に買い物に行った。ミリアムは比較的買い物をする時、迷いはするが決めるのは早い方なので予定よりも早く買い物が終わった為、三人でショッピングモールをぶらついて過ごした。
「それじゃあ、行ってくる」
「はい、行ってらっしゃいです。」
「お兄ちゃん、行ってらっしゃい!!」
平日となり晃は学校へ行かなければならないので制服に袖を通してミリアムとミュリゥに見送られて家を出た。
「本当に、ミリアムちゃんと仲が良いわね」
「うん、あの休日で何があったんだろう」
三人で通学路を歩きいつものバスに乗って次のバス停で夜華が乗ってきた。
「皆様、おはようございます。」
「あぁ、おはよう夜華」
「おはよう、夜華ちゃん」
「夜華さん、おはようございます。」
乗客の乗り降りが終わり再びバスが動き始めた。
「あぁ、そうだ夜華、金曜日はありがとうな。お蔭で助かった。」
「いえ、それでミリアム様は?」
「無事に目が覚めて今は家に居るよ。白亜の盾にも入る気らしいからその時に改めて紹介するよ。」
「それはよかったです。」
バスが目的地に到着した為、晃達は降りると璃菜と分かれて三人で学校へと向かう。
その道中、晃に視線が注がれていた事に気が付いた。
「なんか、見られている?」
「そうですね。注目されているのは晃様だと思われますが」
「晃、何したのよ?」
「三階から飛び降りた事かな?」
晃が思い当たるのはそれしか無いがーーー。
「いやいや、確かに晃がやったのって飛び降りた後、一気に飛び上がったじゃない。あれ普通の人じゃ無理よ?」
「見せたの間違いだったかなぁ~、あの時、急いでいたとは言え魔法を使ったしな・・・」
とは言っても魔法を使う際は風属性の魔法で起した事象は不可視の物だったので普通の人では晃が使った魔法は認識出来ないのだ。
「人は認識出来ない物には恐怖心を抱きますからね」
「確かにな・・・だが。」
夜華の言葉には同意するのだが、晃に注がれている視線は恐怖心から来るものでは無く好奇心から来る物のように思えてならなかった。
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