第五章:剣舞

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注目されているミリアムもその視線には勿論、気づいているようだ。そんなミリアムと目が合ったので、晃はコクリと頷いた。 「実際に見て貰った方が良いですね。」 ミリアムは瞳を閉じて意識を集中するとミリアムの中に宿る魂が青から緑に切り替わり、ミリアムの姿が変化し、髪や瞳が緑色に変化し背中に二対四枚の白い羽が生えた。 「わぁっ、綺麗・・・」 「・・・・」 「・・・・」 璃菜だけ感嘆の声を上げたが、泉と茜は変化したミリアムの姿に驚いた表情を浮かべた。 「この姿は天使の魂に切り替えた姿です。そしてーーー。」 再び、ミリアムが瞳を閉じて意識を集中して緑から赤の魂に切り替わると髪や瞳が緑色から血のように赤に変化し悪魔の羽が背中から生えた。 「この姿が悪魔の魂に切り替えた姿です。隠していますが実は尻尾も生えています。」 「そうだったのか?」 赤の魂時に尻尾が生える事は晃も初耳だったので思わず聞き返してしまうとミリアムが頬を染めて晃から僅かに離れた。 「晃のエッチ」 「ぐっ・・・」 「お兄ちゃん、最低だよ!!」 「晃、今のはデリカシーが無いわ」 「うんうん、食いつく気持ちは分からんでも無いが、ガツガツするのは考え物だぞ?」 後悔先に立たずとは良く言った物である。思わず出てしまった言葉は取り消す事が出来ず。全員からブーイングを受けてしまった。 「ミュリゥも尻尾出せるよぉ!!」 「そうねぇ~でも床が抜けちゃうから出さなくて良いからね」 「はーい!!」 晃達の会話を聞いてミュリゥが優姫にそう言うと優姫は慣れたように頭を撫でながらミュリゥに答える。元々、ミュリゥは良い子だが、優姫の言う事は物凄く素直に聞いている。そこは晃達を育ている経験がある分、ミュリゥへの対応が晃やミリアムより何倍も上だ。 ミリアムが青い魂に戻り、いつもの状態になりエンブレスソウルを消す。その後、晃に再び抗議の視線を向けていた。
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