第十六章:巫女族

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その後、巫女の共振が来た。どうやら璃菜と沙夜が回復したみたいなので、夜華達の家を出て二人が休んで居る建物へと向かう。 「璃菜、沙夜、もう大丈夫なのか?」 「うん、もう大丈夫」 「儂も平気じゃ。」 璃菜と沙夜の魔力を感じ取ると、先程より魔力が回復しているみたいなのでとりあえず問題なさそうと晃は判断した。 「巫女姉妹契約はするのか?」 「うん、沙夜ちゃんとお話したよ。」 「うむ、儂も璃菜と一緒にやってみたいのじゃ。」 「そうか」 晃は笑みを浮かべて二人の頭に手を置いた。 「ふふぁ・・・」 「う、うーむ・・・」 晃の行動に璃菜は頬を緩ませ、沙夜は慣れてないのかムズ痒そうな表情を浮かべており、夜華とミリアムは呆れたような表情を浮かべていた。 「晃様って本当にこういう事を平気でしますよね。」 「まぁ、晃ですから。」 とんでも無く失礼な事を言われているような気がする。そんな事を思っていると神流と優姫が入ってきた。 「あらあら、晃、ダメよ。ミリアムちゃんが居るんだから。」 「お、お母様!!」 ミリアムが頬を赤くしていると優姫がクスクスと笑っていた。 「巫女姉妹契約をする為の巫女姉妹舞扇子は?」 「用意はしてありますよ。」 神流の手には絵が描かれていない真っ白な巫女姉妹舞扇子と鈴があった。 「それで、沙夜はどういう感じになるんだ?」 「神流様と相談して、夜華ちゃんの住んでいる場所に一緒に住む事になったわ。本当は璃菜と一緒に居るべきなんだろうけれど、環境の変化もあるからいきなり家に住むより気心の知れた人と一緒に居た方が良いと思ったのよ。」 「確かにそうだな。」 晃達と夜華の家はそこまで離れてないので、璃菜と接する分には問題ないだろう。学校の方も京伽に話せば対応してくれるので、問題は無いだろう。 「じゃあ、先ずは巫女姉妹契約をしてしまいましょうか。」 神流に連れられて巫女姉妹契約をする為の場所へと晃達は向かった。
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