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その膨大な魔力は刀に集中されていき最後の一撃を放つ気なのだろう。水月綺も避けるという野暮な事はするつもりは無い、真正面から晃の攻撃を受け止める気なのだ。
「行くぞ!!水月綺!!!!」
「来い!!」
水月綺が蒼炎闘衣を纏った状態で魔力を圧縮した狐火をレーザーのように放ったのだ。そのレーザーは晃の刀と激突すると魔力の大爆発が起こり辺りを閃光が包み込んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・俺の勝ちだ!!」
全身が焼け焦げ蒼銀霞龍・凍華の能力である氷零硝・蒼牙も解除された状態で切っ先を水月綺に突き付けていた。晃は水月綺の魔法を突き抜け届いたのだ。
「まさか、我の魔法を打ち破るとは・・・」
今にも倒れそうだが、少しでも動けば自分の心臓に刀を突き立てるぐらいの力を残しているようで、ギラギラとした視線が水月綺を射抜いた。
「・・・我の負けだ。」
その言葉を聞いた晃は笑みを浮かべてからその場に倒れそうになって水月綺に抱き留められると治癒魔法が掛けられ晃の身体は徐々に回復していった。
その後、晃と水月綺はリスティア界にて契約を結び、水月綺は水帝の使い魔として名が通る事となった。
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「何と言うか、お主そこまでやっていたとは思わなかったぞ?」
「うっせぇ、ですよ駄犬!!あの時のマスターはほんの幼い子供でやがりましたし力も未熟だったんですよ!?」
「じゃが、そのマスターにお主は負けたのじゃろう?」
「そ、そうですが・・・」
「お兄ちゃん凄い!!」
水月綺の話を聞いて茜の膝でぱちぱちと手を鳴らすミュリゥに全員、思わず笑みを浮かべる。
「それじゃあ、水月綺も晃に魔法を教えたの?」
「そうですね。基礎はリスティア界の先代水帝に教わっておりましたから私からは事象魔法の扱い方を教えました。今、思いますと異常と呼べる速度で成長していきましたね。」
魔法の知識が豊富なのは水月綺に教わったのもあり、そこから独自の魔法を創る事にも繋がっているのだ。
「ただいまぁ~」
「うゅ!!お兄ちゃんだ!!」
どうやら晃達が帰ってきたようでミュリゥは茜の膝から降りると走って部屋を出て玄関へと向かって行った。すると戻って来た主の少年はいつものように使い魔達に笑みを浮かべた。
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