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その後すぐに迎えた新学期、奏人と同じクラスになった。
「瑠璃ー、帰んぞ。」
「うん!あ、帰りにウチに寄っていかない?宿題手伝ってよ!」
「自分でやれや。」
男子たちの冷やかしから逃れるように、ランドセルを上下に揺らして教室を走り出るのは、いつの間にか私たちにとって当たり前のことになっていた。
一緒に登下校し、たまに放課後遊ぶ。
『一番の女友達』にはなれたと思った。
じゃあ、そこからは―?
友達の先の壁を壊しにかかるのは、まだ怖かった。
行動を起こすことなく現状維持をしている間に、卒業式を迎えてしまった。
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