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俺は、12歳の誕生日の時に自転車とぶつかる予定が、トラックとぶつかってしまった。
この『予定』というのは、神様のスケジュールで決まっている事であるらしい。
何でそんな大層な『予定』が狂ったのか。どうやら俺が多少『視える』人間だったからみたいだ。
神様も万能ではなく、イレギュラー的なモノは感知できないらしい。
こうして、ホワイトボードを持った神様の使いとやらが、俺の『予定』を狂わせた。
神様はふざけているのか、死線を彷徨う夢の中でこう言った。
「君には申し訳ない事をしたね、お詫びに『人の心が読める力』を少しの時間分けてあげます」
一方的に言われたそれに、断る余裕も時間もなかった。
神様は、すぐに消えて、俺は深い夜へと落ちて行った。
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