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「ずっと………。ずっと我慢してたんだ。こんなに近くに居るのに、冗談じゃなきゃ抱き締めることもキスすることもできない。いっそ襲っちまおうかと思ったこともある」
「なっ…」
「何でか分かるか?」
潤んだ瞳にただ黙って首を横に振った
「嫌われるのが怖かったんだ。同じ屋根の下に住んでるのに、関係が壊れて二度と近寄れなるかもって思ったら、本気で手なんて出せなかった。だから、もう我慢しねー」
あたしの両手首をひとまとめにして頭上で拘束する
スカートの裾からするりと滑り込んでくる長い指
「やっ、ダメッ!」
下に二人が居てるのに───
くすぐったさと恥ずかしさで身を捩り、半ば本気で抵抗した
「ダメ?」
スカートから手を引き抜いた彼が、切なげな顔をするので思わず言葉に詰まる
けれど、次の瞬間───
首から外したネクタイで、拘束したあたしの両手を縛り上げた
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