一途過ぎる愛

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※※※ 『もー!いい加減にしなさいよ!ばかっ!』 すがりつく彼を押しのけ ベッドから這い出たのは午後2時過ぎ 「お昼ご飯の時間だってとっくに過ぎてるし」 あれから四度目を試みようとしたから さすがに腹が立って怒鳴るとようやく諦めてくれた 「ごめんって」 「ごめんじゃないわよ。あたしの体が壊れる」 「それは…」 「それに、一回だけって言ったでしょ」 「だって…」 「ごちゃごちゃ言い訳しない!」 唇をつぐみ、しょぼんと肩を落とした姿は まるで親に怒られた子供の様だ 一晩で五回もしたくせに、起きて三回とか… 昨晩のことを思い出し、カアッと顔が熱くなった 「まだ怒ってる?」 ソファーに座ったあたしを追いかけてきて 隣に腰を下ろし、手を取って甲を擦りながら顔を覗き込んでくる
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