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「それ以上するつもりなら、警察呼ぶよ?」
いつの間に開けたのか、ドアが開いている
顔を向けると、そこには課長が立っていた
口元は笑っているが、その眼光は鋭い
「他人の会社で人を襲うなんて…。君、ずいぶん肝が据わってるね」
「………あんた、千景の何だよ」
こんな状況に追い込まれても、健人の言葉は強気だ
「僕?僕は彼女の上司だよ。さっき受付の子が、少し様子がおかしいって教えに来てくれたんだ。気になって来てみて正解だね」
古賀さんが…
あたし達の様子がおかしいと思ってくれたんだ
「それはそうと───…。うちの会社はセキュリティーがしっかりしていてね。この応接室にも監視カメラがあるんだ」
「冗談だろ?」
健人の言葉が震える
「冗談だと思うのは君の勝手だけど、これ以上彼女に危害を加えるようならタダじゃおかないぞ」
こんなに怖い課長は初めて見た
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