一途過ぎる愛

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※※※ バンッと大きな音を立てて勢いよく開かれたドア その音に驚いて身を竦めた 「大丈夫かっ!?」 荷物を持って駆け込んできたのは柳生くん 堪えてきたものが溢れ、鼻の奥がツンと痛くなる 「あの男どこだ!絶対許さねー!」 ソファーに荷物を置き、痛いぐらい強く抱き締められた 「課長が撃退してくれたよ」 課長が言った通りで、思わず苦笑する 「それが余計に腹立つ」 優しく髪を撫でる手とは反対の ブスッとした言い方に、また少し気が緩んだ 「このジャケット、アイツのだろ。返してくるから俺の着といて」 勢いよく引っ剥がされた後 彼のジャケットを巻き付けられる ムスクの香りに包まれ、ようやく落ち着くことができた
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