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非喫煙者Aは手を前に出し、攻撃を仕掛ける。
喫煙家達の煙が、空に消えず、ぐるぐると回る。
喫煙家A「なんだ、この煙は。お前の煙だろ」
喫煙家B「ちがうわい、わしのはもっと甘い香りじゃ」
喫煙家C「何が甘い香りだ。吐き気がする」
喫煙家B「なんじゃと」
喫煙家同士が揉め出す。
喫煙家B「お主こそ、メンソールなんぞ、吸いよって、それでも男か」
喫煙家C「このスッキリさがわかんないのかよ、じじい」
お互いに煙を増幅して、相手に竜巻のようにかける。
喫煙家B「メンソールなんぞ間違っている」
喫煙家C「こんな甘ったるいの、たばこじゃねえ」
そこへ、防衛隊の車が到着する。
漫画家A「今すぐ、争いを止めなさい」
喫煙家A「邪魔者は引っ込んどけよ」
煙の竜巻を防衛隊に向けて放つ喫煙家A。
防衛隊の車から強大な吸引気が出て、煙を吸い込む。
小説家A「話してわからないなら…」
巨大な鎖で喫煙家たちをぐるぐる巻きにする小説家A。
動けなくて苦しそうな喫煙家たち。
喫煙家C「お前、たばこ臭いよ。くっつくなよ」
喫煙家A・B「お前に言われたくないんだよ」
あきれ顔の防衛隊たち。
× × ×
至る所から聞こえる爆発音。
陽介「戦っているんだね……」
クマ「そうさ。正義は絶対に負けないのだよ」
陽介「戦っているのは……正義対正義」
クマ「何を今さら。戦争なんてのは、そういうものさ。そして今、人類総ゲ
ンカ。それが今の地球の姿だ」
○陽介の実家
所々、金箔で塗られ、豪華になっている。
明生、エリー、ナンテコッタがやって来る。
明生「(我が家を懐かしそうに見て)見栄張はりおって……」
エリー「ここが、陽介の家……」
チャイムを押す、ナンテコッタ前田。
佳苗の声「(インターホンから聞こえる)新聞なら、いらんで。って新聞はもう
出てないか」
ナンテコッタ後藤「こんちは。ナンテコッタ後藤です。ちょいと遊びに来まし
た」
ドッドッド、と走ってくる音がして、勢いよく玄関のドアが開く。
ナンテコッタの二人を見るなり、抱きついて喜ぶ佳苗。
佳苗「ほんもんや。なんで、また家に。」
明生「(咳払いする)」
佳苗「(驚いて声が出ない)………」
× × ×
居間に座っている明生とエリーとナンテコッタ。
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