第11章  痛む胸(続き)

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後片付けを彼が買って出てくれたため、私が先にお風呂をもらい、 その後、ソファでぼんやりテレビを見ていると、 入浴を終えた彼が、隣に滑り込んでくるなり抱きしめられた。 「香奈、今夜いい?」 いつもながら、律儀に尋ねられる。 うん――。 彼に体を預けて頷くと、すぐに唇が塞がれた。 そして、いつものようにゆっくりとキスが重ねられ、 私の意識が少し溶けはじめると、スルッとパジャマの下に 彼の手が滑り入ってくる。 しかし、それに私は少し慌てた。
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