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振り返った死神の顔が歪む。
「……!? お前……! お前、何持ってんだよ!何持ってんだよ!? それ、まさか、まさか俺の……!」
ハルの手に握られていたのは頭蓋骨だった。
「俺の能力は特殊らしくてな。次の人生では頭蓋骨を大切にすることだな。」
ハルは死神の足元に頭蓋骨を投げてやった。
死神がの頭蓋骨を拾おうとした時、足元から光が立ち上り、もがきながら消えていった。
同時に頭蓋骨も消えた。
断末魔は聞こえなかったが、顛末は死者にも伝わったらしい。
「やめてくれ! 殺さないで! しっ、死神は、"見えない"奴は殺さないんだろ!?」
ハルは死者に振り返りもせずに小屋へと向かった。
「やめてくれ! まだ死にたくない!」
もう死んでいるのに、死にたくないとは滑稽だ。
そう。この世界のルールはたったひとつ。
死神が見えたら転生出来る。
それが秩序で、それが唯一の理だった。
しかし、そのルールを知る者は少すない。
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