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ふと、会話が途切れた。
死神が、後を振り返った。
「どうした?」
急に話すのをやめた死神に死者が呼びかける。
「いや……気の……」
次の瞬間、金属の擦れる音が森に響いた。
音も無く地を蹴ったハルに、死角にもかかわらず刀を抜いたのは流石としか言いようがなかった。
死神は奇抜な服を着た少年が、自分を転生(殺)す為に来たのだと知っていた。
しかし、相手はこどもだ。刀をおさめて話しかける。
「お前……何しに来た? まさか、あのオッサンに言われて来たのか、ぼうず?」
「無駄話はいい。」
予想とまるで違った返しに、反応が遅れる。
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