ありきたりな異世界

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座り込んでしまったお姉さんに手をかして面接的なものをする部屋に案内してもらった。 お姉さんの手柔らかいっす。ええ。 「こちらになります。どうぞ」 「ありがとうございます」 部屋に入ると廊下とかの豪華さと比べると少し質素だがそれでも相当豪華な部屋だった。 応接室と言った感じで向かい合ったソファーの間には机がある。 進められるままに片方に腰掛けた。 そしてお姉さんは誰かを呼びに行くのかと思ったら向かい側に座った。 あれ?お姉さんがギルマス的な感じなの? 「自己紹介がまだでしたね。私はアリサ・アルテミスと言います。ギルドランクはSSです。それと同い年なので敬語じゃなくてもいいですよ」 「あ、どうも。リョウ・クジョウです。じゃあそうさせてもらう」 「はい。早速ですがいくつか質問をさせていただきます。このギルドにいらっしゃったのはなぜですか?」 「門番さんに勧められたから」 「この辺りの出身ではないんですか?」 「そうだね」 「どこですか?」 「言ってもどうせわからないから言わない」 「...わかりました。では次。書類の魔力量の欄に嘘を書いたのはなぜですか?」 「....うーん...言ってもいいんだけど変人扱いしないでね?」 「はぁ...わかりました」 「目立ちたくないんだよね。目がいいっていうならわかると思うけど俺の魔力って桁違いに多いでしょ?」 「そうですね」 「騎士団とかに目をつけられると面倒でしょ?それにそんなに上昇志向もないし。まあそんなとこかな」 「....一応はそれで納得しておきます」
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