1人が本棚に入れています
本棚に追加
A「どうして貴方がここに……」
B「……渡せてないモノがあったから」
そう言って手渡されたのは縦長のプレゼント箱。上から白を基調にしたラッピングで綺麗に飾っている。
B「じゃあ僕はこれで……
渡すモノ渡したらすぐ戻るって約束だから」
待って、という言葉を発する前に彼は目の前から消える。
しばらく呆然としていたがハッと我に返って
すぐさまラッピングを剥ぎ、箱を開けてみた。
……中にあったのは銀のペンダント。ソレは教室に射し込む夕日に反射してキラキラ光る。
A「コレは……まさか」
中にあったメッセージカードには一言。
『誕生日プレゼント。1年も待たせてごめんな』と綴られていた。
A「……っ、どうして。
こんな事になるなら誕プレなんて……!」
やり場のない思いが涙に代わりあふれた。
12月7日、その日は私の誕生日。
……そして最愛の彼の命日。
最初のコメントを投稿しよう!