第8章 バーガーショップ

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時間が止まったように 僕は可偉人を見つめ続けた。 と――。 店員も客も不審な顔するほど 長いこと入口で彼を見つめてようやく。 可偉人と目が合った。 「よお」 「やあ」 彼の方へ一歩踏み出す足が 緊張で震える。 「遅刻癖まで治ったみたいだね」 そんなこと これっぽっちも悟られないように 僕はにっこりと笑ってコートを脱いだ。
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