第8章 バーガーショップ

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可偉人が指定してきたのは 高校時代よく一緒に通ったハンバーガーショップだった。 古き良きアメリカを思わせる 路地裏のこじんまりした店だ。 店先には店主の趣味のピンクキャデラック。 ドアを押し開ければ あの頃と同じ――。 (懐かしい……) 年代物のジュークボックスが目に飛び込んでくる。 待ち合わせの5分前には いつも必ず僕は店に着く。 遅刻魔の可偉人は 僕より先に来ていたためしがなかった。 だけど今日は――。
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