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可偉人が指定してきたのは
高校時代よく一緒に通ったハンバーガーショップだった。
古き良きアメリカを思わせる
路地裏のこじんまりした店だ。
店先には店主の趣味のピンクキャデラック。
ドアを押し開ければ
あの頃と同じ――。
(懐かしい……)
年代物のジュークボックスが目に飛び込んでくる。
待ち合わせの5分前には
いつも必ず僕は店に着く。
遅刻魔の可偉人は
僕より先に来ていたためしがなかった。
だけど今日は――。
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