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第8章 バーガーショップ
幸か不幸か――。
(あっ……!)
バイブに設定されていた携帯は
サイドテーブルの上で1度だけ派手に振動したが。
そのままベッドの上に滑り落ちると
バイブ音は羽根枕に吸収され静かになった。
開きっぱなしの扉の向こう。
「出てこないよ。寝てるんじゃないか?」
悪びれない律の声を聞きながら。
僕は飛び出しそうな心臓に携帯を抱え込み
時が過ぎるのだけを待った。
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