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始めはあらゆる人の心の声が、まるで大音量のスピーカーの様に聴こえて苦労が絶えなかった。
そして当時の私は、その事を両親に打ち明けた。
始めは叱られるんじゃないかと怖かったが、両親は「娘を助けよう」と言う結論になって、先ずは能力の制御から始まった。
元々、両親は揃って考古学者でもあり、妖怪サトリについて徹底的に調べた。
その結果はと言うと、サトリは自分と相手の目が一度でも合えば、例え死角からでも相手の心を読み取れる事が判明し、私は日常生活では伊達眼鏡を掛ける事で、読心能力をコントロール出来る様になった。
え?じゃあ、何で探偵をしているかだって?
そんな事は決まっている。
世の為、人の為だ。
「ち、チクショウ!!(あのガキを人質にすれば…!)」
「往生際が…悪い!」
逆上して私に襲い掛かる佐々木に、私は素早く右袖に仕込んでいた護身用の警棒で、佐々木を面打ちして気絶させた。
「佐々木さん、知ってますか?かの有名なシャーロックホームズって、推理以外にもフェンシングと馬術も上手だったそうですよ?」
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