第1章

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ふわり、ふわりと雪があたり一面に舞い降りる冬の日 キミを追いかけて行った川沿いの小さな公園 「ハジメくん・・・」 俺に気付いたキミは、困った様にその瞳を潤ませた。 「・・・やっと見つけた」 俺の言葉に少しだけ目を泳がせるミカ 手で隠した口元に白い息がふわりと形作られて消えていく それがあまりにも儚くて、そのままミカも消えてしまうんじゃないかって不安に駆られて乱暴に抱き寄せたあの日 今でも鮮明に覚えてる、重ねた唇の温かさと柔らかさを。 ミカ・・・キミは今、どこで何をしてる? あの日から時は流れて、俺もだいぶ大人になったけど時間が止まった様に、ここに来てキミの面影を探し続けてる。 『・・・ずっと俺と居て』 あの言葉に嘘も偽りも無かったんだ 『好きだよ・・・ミカ。』 キミは今でも俺の中でずっと生き続けてる。
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