第1章

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「ここは?」 気付けば僕は知らない場所にいた。 「夢と現実の狭間よ」 いつからいたのか、目の前にいた少女が答える。 「君は?」 「今は答えられない」 僕の質問に即座に答える少女。 「答えても忘れてしまうから」 自嘲気味に笑う。 「でも待ってる」 少女が続ける。 「この狭間であなたが来るのを。あなたが全てを思い出し、私を助けてくれるのを」 ずっと待ってる。少女はそう何度も繰り返す。 「今はまだわからないのかもしれない。でも待ってるから」 景色が薄らぐ。何が始まり、起ころうとしているのかわからない僕はただ一言、こう返した。 「絶対に、迎えに行くよ--」 夢が、はじけた。
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