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だが、そうはしたものの、さすがに彼のマンションに着いた私は
驚きのあまり、しばし声をなくした。
「衛……、これ……?」
そして、ようやく呟いた私の目の前には、無残な有様が広がっている。
それは、つい数週間前からは想像もできないような光景。
キッチンには数個のカップ麺の容器が転がり、
リビングのソファの上には、スーツもワイシャツも靴下も雑多に置かれ、
どれがきれいで、どれが汚れ物なのかも分からない。
そして、ダイニングテーブルの上には、
飲みかけのバーボンの瓶と使用済みのグラス。
いったい、この現状がどうして生じたのか、にわかには頭が回らなかった。
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