第13章  医者も、薬も

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そして、もうこの部屋の状態が物語る彼の現状は、言わずもがな。 医者には治せぬという、例のあの病。 それに気付いた私は、ある意味、愕然となった。 ここまで、彼を追い込んでいたとは――。 しかし、セッセと片づけをしながら、別の自分が頭の隅で言う。 初めての真剣な恋なら、こうなったって不思議はないでしょ? だが、やっぱり戸惑いは少なからずある。 そして何より、こんな状態に追い込んだ彼に 私は、どうすべきなのか考えあぐねた。
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