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「俺が香奈を好きなのは事実だし、それがどんどん大きくなるのも
自覚してた。
でもそれが、香奈の重荷になるとは思いもしなかった。
だけど、それに気付いたら、そうはなりたくないってすごく思ったんだ。
でも、そう思うけど、香奈を好きになる気持ちは
どうやっても止め方がわからなくて。
それに、やっぱり君のいない寂しさもあって
もう自分の心のコントロールが、まったく利かなくなっちゃって……」
気付いた時には、自分の基本的な生活すら眼中からなくなるほど
気持ちに振り回されていたらしい。
「でも、香奈に、そんな自分を気付かれたくなかった。
せめて君が自分の答えを出すまでは、って思ってた」
そして彼は、苦しそうに「ごめん」と呟いた。
「こんな情けなくて、不器用で……」
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