第14章  ロマンチックって美味しいの?(続き)

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第14章  ロマンチックって美味しいの?(続き)

俺と暮らすの、辛い? 情事の興奮と熱の余韻に 少しの間トロンと彼に寄り添い横たわっている私に、 いきなりポツンと尋ねてくる。 「えっ?」 当然ながら私は、キョトンと隣の彼を見返した。 確かに、今までも彼からは 時折、唐突な問いが投げかけられた。 だが今回は、あまりに唐突過ぎて、さすがに質問の意図が全く読めない。 しかし、戸惑いと不安をない交ぜにした複雑な面持ちの彼は 更に尋ねてくる。 「香奈は、俺と暮らすのって何か苦痛?」 たった今、すごく幸せに誕生日を祝ってもらい、 その余韻のままに、甘いひと時を交わしたばかりだとういうのに どうしたというのだろう。 そしてそれは、素直に私の言葉になった。 「どういう事?」
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