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「信じらんねぇ…もう少しで見つかるとこだったし…」
ゼィハァ
私はフードを外してにっこりマナブちゃんに微笑んだ。
「エヘヘ、でも良かったね、みんな無事だったね」
「………うん。」
マナブちゃんは俯いた。
「本当に…良かった…」
優しすぎる悪魔だねぇ。
ま、そうじゃなきゃ城から抜け出さないか
私も呼ばれても来ないしね。
「さて、いっちょ気合いいれますか!」
私は立ち上がり、ムンッ!!と自分に気合いを入れる。
「なにするつもりだ?おんな」
「何って、街を戻しとかないとね」
「え?」
「せっかく転移させて街の人に気づかれてないんだもの、元通りにしておけばまた優しいお姉さんに会えるじゃない?」
言いながら私は街を見渡した。
廃墟。
そこに全神経を集中する。
「そんなこと…神クラスぐらいしか…できないだ…ろ?」
「うっしゃっ!!完了!!」
そこには以前と変わらない街が広がっていた。
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