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奥の部屋に入り、結界を張る前に。
「入ってもらって大丈夫ですよ」
そう私が言えば部屋の隅の床に転移の魔方陣が浮かび上がる。
さすが賢者のおじいちゃまだわ。
綺麗な魔方陣だ。
「お邪魔するよ」
「そちらへどうぞ」
簡易な応接セットがあるだけのこの部屋に私はすぐにお茶の支度をする。
小さな落雁と緑茶を用意した。
それからジュージヤさんにも座るように促す。
一人だけ立っていられるのは私が嫌だから。
するとジュージヤさんは
「申し訳ありません、他にもこちらにお伺いさせたい者がいるのですが呼んでもよろしいでしょうか?」
と聞いてきたので。
「いえ、まずパリさんのお話を聞いてからでもよろしいですか?」
きっと言いたいことがある。
まずはそれを聞きたい。
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