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「……もり!重森!」
「……ん?ああ……なに?」
「居眠りか?いい度胸してんな。
……あのさ、今晩一杯付き合わない?」
「んー?一杯だけならな……」
「よしっ!」
上機嫌に席に戻っていく
山村の背をぼーっと眺める。
……あれ?
俺、さっきまでなに考えてたんだっけ?
なんか大事なことだった気がするんだけど……。
夜は約束通り、山村と二人で飲みに行った。
奴はひとつ下の事務の子に
なかなか告白できずに悩んでいて、
そのことについて聞いて欲しかったらしい。
一杯だけ、
小一時間もすれば帰るつもりだったのに、
山村の話は永遠に続いていく。
……あいつ、待ってるだろうな。
俺の鞄の中にはプレゼントに買ったネックレス。
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