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思いっきりテーブルの上を払った。
皿が落ち、派手な音を立てる。
さやかは目を見開いて立ち尽くしてる。
「もういい!」
靴を履き、マンションを飛び出した。
初めての夫婦喧嘩。
莫迦なことをした、後悔ばかりが頭をよぎる。
無我夢中で走り、
気が付いたときには
けたたましいクラクションの音と、
眩しいライト。
次の瞬間、俺は……。
「……もり!重森!」
「……ん?ああ……なに?」
「居眠りか?いい度胸してんな。
……あのさ、今晩一杯付き合わない?」
「んー?一杯だけならな……」
「よしっ!」
上機嫌に席に戻っていく山村の背を
ぼーっと眺める。
……あれ?
俺、さっきまでなに考えてたんだっけ?
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