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『オーリオ』は山田力のやる攻キャラの名前だ。
オーリオは情熱的で、サリュを大切にしたいのに気持ちが抑えられなくなって、何度もサリュの身体をむさぼってしまう。
そんなオーリオを密かに慕い受け入れるサリュ。
けど、オーリオはサリュが使命の為に身体を与えているだけだと思っているため、欲に流されてしまう自分が許せない。
それに気付いてサリュは身体であなたの気持ちを伝えて……とオーリオにねだる。
健気だサリュ。しかも生真面目なところがあるオーリオを肉欲に溺れさせる名器。
オーリオも、この『サリュが大切でしかたない!』ってところがいい。
もうサリュしか見えていない。
途中、使命そっちのけなんじゃないかってくらいサリュに夢中だ。
こんなに優しくされたら、メロメロにならないわけがない。
ほかのキャラも甘くていいけど、やっぱりオーリオが一番だ。
……いや、教官キャラのトレーズももし山田力がやったら。
いや、でもやっぱりオーリオ。
どんなふうに演じるんだろう。気になる。
ばっと起き上がってPCの電源を入れる。
また、あのサンプルボイスが聞けるBLゲームサイトにアクセスしようとしていた。
その時、メールに気づいた。
制作の顔文字女に、エロは初めてだから他の人の声が聞けないか……と、遠回しに山田力の音声を催促していたのだ。
その念願の音声ファイルが送付されていた。
急いで自室の扉を施錠&ヘッドホンを装着。
期待と緊張で異常にドキドキしている。
複数の音声データを聴けるようにしてくれてるみたいだ。
ヘッドホンから、山田力が……いや、オーリオがオレの耳に声を吹き込む。
『んっ……はぁっ!ああ…愛してるんだ。なのに…こんなっ!キミの中の力が私を狂わせるっ』
うっひゃーっ。
思わず両手で顔をおさえていた。
最初の吐息交じりの『んっ……はぁっ!』が、たまらなく生々しい。
演技はしている。
ホントの吐息じゃない。
けど、ホントの吐息よりずっとオレをゾクゾクさせる……。
二人の想いが通じ合ってイチャイチャしているシーンの音声もあった。
『赤く熟れた果実がもっと…って誘ってるみたいだ。ふふ…かわいい反応だ。そんなに…ココが好きかい?』
セリフにはない、乳首にキスするようなリップ音が混じる。
……何だか。
もう一度聞く。
………はぁ…。ほんとにオーリオにしゃぶられてるみたいな気分になる。
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