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まただ…
また、意識が飛んだ。
老朽気味の柵、錆びだらけの給水タンク、目の前には青空が広がっている。
どうやら僕は今、何故か分からないが学校の屋上にいるようだ。
「いた!いたぞこんな所に!」
突然の声に振り向くと、そこには友達でクラスメイトの真司と陸雄がいた。
「な、何やってんだよ秋樹!こっちに来い!ゆっくり…」
緊張した声で、真司が慎重に手を差しのべる。
訳が分からず、自分が置かれている状況をよく確認すると、僕の爪先が空中でシーソーのように揺れていた。
僕は柵の外で棒立ちしていたのだ。
「おわっ!!?」
慌てて柵に掴まると、それを見ていた真司と陸雄は安堵の表情を浮かべて息を吐いた。
何故僕は、こんな所にいるんだ…?
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