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失敗した。
手袋も持ってくればよかった。
指先が冷たいを通り越して痛くなってくる。
「部活、まだ終わらないのかなぁ」
あいつが時間通りに来たことなんて、今まで1度もない。
待たされるってわかっていたのに。
「あれ?待ち合わせ?あいつ、まだ来てないのか?」
ふいに声をかけられて驚いた。
同じクラスの翔君が、大股で近づいてくる。
「部活終わってるぞ?ったく、司のやつ何やってんだ」
翔君が眉間にシワをよせて、唸るように呟いた。
低い声が、ちょっと怖い。
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