菓子パンと後輩の彼

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 目を見開き、息をのむ。 「こういう意味で好きだよ。俺は大池の事」  大丈夫かと大池の肩を摩りながら言えば、その顔は当惑していた。 「キスされて嫌だったか?」  親指で大池の唇のラインをなぞれば首が横に振られる。 「嫌じゃないです。それ所か胸の鼓動が落ち着かない事になってます」  ぎゅっと胸の前で自分の手を包む大池の顔は熱を帯びて真っ赤になっていた。 「おま……」  それがあまりに可愛すぎてもう一度口づけすれば、大池は自分なりに必死で応えようとしてくれいるようで舌を出して絡めはじめる。 「ふぁっ、せん、ぱい」  とろんとした目で江藤を見る大池をこのまま如何にかしてしまいたい気持ちを抑えてバスルームへと押しやる。 「今はまだここまで。まずは体を暖めなさい」  そういうとバスルームから出ようとする江藤に、待ってと大池がシャツの袖を掴み。 「そうか、俺、そういう意味で先輩の事が好き、みたいです」  ふわりと少しだけ笑顔を見せる。  その可愛さに抑えていた気持ちが溢れ出そうになり、ごゆっくりと言って江藤はバスルームを後にする。  それからすぐにシャワーを使う音が聞こえ、ソワソワとする気持ちを抑え込んで着替えの用意をしに寝室へと向かった。
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