メロンパンとヤキモチを妬く彼

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 信崎は江藤の友人であり自分たちの関係を知る一人だ。心から祝福もしてくれたし、何かあったら相談しろよと優しい言葉もかけてくれた。  大池は純粋に信崎を良い人だと思っていたのに、結局は面白がっている事に気が付いて自分の中での信崎の評価が下がる。  誤解を解くのは早い方が良いだろう。  得意先に一件行った後、昼休憩も兼ねて江藤の喫茶店へと寄ろうと頭の中で予定を立てた。  得意先への挨拶を終えてその帰り道。  江藤の傍で美味しい珈琲を飲みながら休憩することを楽しみに喫茶店へと向かえば、窓際にいる女子高生の二人組が目に入る。  喫茶店の近くには会社はあるが学校は無い。それに少し行ったところにファーストフード店やファミレスがあり、学生や主婦は大抵はそちらへと行く。  落ち着いた場所でお茶をしたいというサラリーマンは江藤の店へと足を運ぶ。  それ故に珍しいなと思って見ていたら、彼女たちはとても目を惹く容姿をしていた。  そこに飲み物を運んできた江藤が目に入り、その表情がやけにデレっとしているように見えた。  江藤だって男なのだから、可愛い子や美人を目の前にしてそうなってしてしまうのは仕方がない事だ。  もやもやとする胸を掴むように抑えつけ、大池はここから逃げ出すように会社へと足早に戻っていった。
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