0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
まず覚えているのが
一日親がいないことだ
姉貴もいたけど親が返ってくる少し前までいなかった
おれは三才の妹と、四歳の弟、そして六歳のおれしかいなかった
朝から夜十時ごろまで三人で過ごしていた
ご飯や飲み物はもちろんない
弟も妹も泣いていた
おなかが減った、のどが渇いた
そんな感じだ
おれは知らないながらもごみと、洗濯物に埋もれている台所でインスタントラーメンを作っていた
当時は初めてながら、うまくできていたと思う
今思い返せば味は薄いし、伸びていたと思う
でも小さいおれたちはそれでもおいしかったんだと思う
それから夜中いきなりおこされた
母親が「起きて、出かけるよ」
おれはどっか遊びに連れてってくれるものだと思っていた
でもそこに帰ることはなかった
そこからおれのやり直したい過去が始まっていった
最初のコメントを投稿しよう!