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第16章 コウノトリの行方(続き)
「でもさ、子供と仕事を天秤にかけたら、絶対に子供になるわけよ。
だって、どんなに気に入った職場だったとしても、
仕事の代わりは存在するけど、我が子の代わりは有り得ないからね」
うん――。
朱里と私は、どこか尊敬を浮かべて頷いた。
そして、
「香奈は?」
いきなり向けられた視線と一緒に、尋ねられた。
「えっ?」
だが、唐突に投げられた質問に、私は一瞬戸惑った。
しかし、思いの外真剣な面持ちの朱里に更に聞かれる。
「だって、結城くんと続いてるんでしょ?」
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