第17章  あの頃(続き)

1/7
前へ
/37ページ
次へ

第17章  あの頃(続き)

「衛、佐々木くんと食事に行ったこと気にしてる?」 「いや、別にそれはないけど……」 だが、やっぱり彼の顔には困惑と不安が浮かんだまま。 そして、次に私の脳裏に浮かんできたのは、さっきのノート。 しかしあれは、明らかに高校時代の日記。 そんな20年近くも前の事に 今の彼を、こんなに不安にさせる何があるのだろう。 いささか大きく疑問を抱えつつも、私は、それを投げかけてみた。 「衛。さっき見てたノートって、何か関係してる?」 「えっ……?」 ところが、予想外に彼の反応は大きかった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加