第20章  衛の秘密

3/10
前へ
/38ページ
次へ
そうして気付けば、もうゴールデンウィークは目の前という有様。 もちろん、世の大半の人たちが楽しみにしている大型連休は無計画のまま。 それどころか、ここ数日の夕飯は、 週末を除いて、ほとんど惣菜物か彼に頼りっぱなし。 だから、連休前の最後の金曜日。 久しぶりに早く帰れる目途の立った私は、 早速、彼にメールを送り、今夜は夕飯を作って待っていると知らせる。 そしてそれに対して、 『メニューは、香奈に任せるよ』 短く返ってきた返事に、思わず彼の微笑む顔が浮かんできた。 だから私は、それまでの罪滅ぼしも含めて 内心、腕まくりをして張り切った。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加