第20章  衛の秘密

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そう思い至った途端、胸の奥でチクチクと罪悪感が顔をもたげた。 私ったら、また同じミスを犯そうとしている――。 それと同時に、過去の失敗が過った胸はチクチクがドキドキと焦りの動悸に にわかに変わる。 でも、まだ間に合う。 私は、それを落ち着かせるように、細くゆっくりと息をついた。 どんなに忙しくても、ちゃんと彼を見て、彼を感じていなくちゃ。 そして、改めて自分に言い聞かせつつ風呂の準備を終え、 再びキッチンへと戻って行った。
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