第7章 海賊で音楽家

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それはパウルの子分達が素晴らしい者ばかりだからだ。皆、操船技術に長けている。そしてそれなりに戦闘力があるのだ。 一人当たり、エッダリに換算して、3~4人分ぐらいだろう。 そしてパウルの子分で群を抜いて良いのがラグナだ。彼はパウルの船で航海長だったと言う。 航海術、操船技術、子分に対する操船の指示、全てが完璧に近い。 この人は、エッダリ算(ザン)で100人分ぐらいだ。 ちなみにエッダリ算とは私が考えた計算方法である。 人材の能力や価値を点数法では無く、エッダリ何人分の価値があるかで判断する方法だ…… 獲物を探して、丸一日が経つ。 ……航海中は何もする事が無く暇である。こんなしょーもない事を思いついても仕方がないだろう。私が悪いのでは無い。 話は戻るが、パウルの子分達の凄いところは、皆がそこそこ戦闘力がある事だ。 私はその中から、特に三人の強者(ツワモノ)を選び抜いた。 パウルの子分が仲間に入った今度も、私は仲間を第一部隊から第五部隊までに分けたが、その三人はどこにも属さない、私の直属部隊とした。 名前は「お助け隊」だ…… ……これも仕方が無い。暇な時間がそうさせるのだ。なんとか三人衆などのそれらしい名前も考えたがしっくりくるものが無かった。 それなら「お助け隊」で良いだろうと決めたのだ。 パウルの子分達は全体的に皆強いが、この三人は頭一つ分は飛び抜けて強い。 私の「オーバー・ヒート」も無敵では無い。「海賊力」が切れてはただの人だ。 何かの時の為に、戦闘でも頼りになる人材を確保しておいた方が良いだろう。 「ふう」 私はため息をつく。 それにしてもなかなか獲物となる船が見つからない……
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